潮風に吹かれて

Goです!  海辺に住んでいます。そんなことから、このブログのタイトルを「潮風に吹かれて」としました。  映画を観ること、どこかへぶらっと出掛けること、それから山歩きすることが好きです。ブログ「潮風に吹かれて」では映画を観ての感想や山行をふくむ旅先での出来事などをネタにした記事を発信していきます。    つたない文章で読みづらいと感じられることがあると思われますが、なにとぞヨロシクです! m( _ _ )m

潮風に吹かれて

vol.6 想い出がいっぱい in 立山

潮風に吹かれて

立山みくりが池温泉

立山

 神の立つ山が山名の由来ともいわれている立山は、北アルプス( 飛騨山脈 )北部にあり、中部山岳国立公園を代表する雄大な群峰で、狭義の立山は雄山( おやま )、大汝山( おおなんじやま )、富士ノ折立( ふじのおりたて )の三峯を指し、これらは立山本峰( たてやまほんみね )と称される。広義の立山は南の浄土山( じょうどさん )、北の別山( べっさん )を含み、浄土山、雄山、別山を合わせて立山三山と称する。

 立山三山は、阿弥陀「過去」、釈迦「現在」、弥勒( みろく )「未来」の三世諸仏に擬( なぞら )える。

立山」は、称名川から弥陀ヶ原、室堂や地獄谷、立山カルデラなど立山一帯を含んだ地理的な広がりと、立山信仰や遥拝( ようはい )登山など精神的な広がりを含んだ複合的な意味を持っている。開山縁起に始まり、立山三山や剣岳などから立体的な立山曼荼羅( まんだら )を形勢し、精神的な信仰世界を体現させている。

 立山は、北方では剣岳や毛勝山、南方では薬師岳方面へと連なっているが、これらの山々を含む山脈を立山連峰と呼び、立山はこの連峰の最高峰となっていて、日本三名山日本三霊山日本百名山新日本百名山、花の百名山などに選定され、富山県のシンボルの一つとされている。

立山黒部アルペンルート

 立山黒部アルペンルートは、標高3,000m級の峰々が連なる北アルプスを貫き、富山と長野を結ぶ世界有数の山岳観光ルートで、総延長37.2㎞、最大高低差1,975m。そのほぼ全区間中部山岳国立公園内にある。富山県側の立山町立山駅」から長野県側の大町市扇沢駅」まで、高原バスやロープウェイ、ケーブルカー、トロリーバス等々、6つの乗り物を乗り継ぎ、様々な景色が眺められる。標高によって様相の変化が楽しめる美女平 ~ 室堂を走る立山高原バスとダイナミックな360度のパノラマが展望できる立山ロープウェイは、悪天候の場合を除き、北アルプス大自然を満喫できる。

 立山黒部アルペンルート内は一般車両通行禁止になっている。

みくりが池温泉・みくりが池周辺トレッキング】

 立山黒部アルペンルートの最高所、室堂ターミナル( 標高2,450m )がある室堂平は立山カルデラから流出した溶岩によって誕生した溶岩台地である。立山黒部アルペンルートが春に除雪されて開通すると、室堂ターミナル付近の道路は両側が高さ10mから20mくらいの雪の壁になって「雪の大谷」と呼ばれている。室堂平は、「雪の大谷」に象徴されるように、立山黒部アルペンルートの開通時からゴールデンウィーク頃まではまだ雪原である。なので、軽装で散策を楽しめるのは高山植物が開花する初夏以降になる。

 高原の雪解けが進み、花のシーズンを迎えると室堂平の風景は様々な高山植物に彩られて美しさを増す。そんな風景の中で気軽なトレッキングをエンジョイしたいと思う人には、みくりが池1周の散策コースがオススメである。

 みくりが池の“  みくり ”は、漢字表記すると「御厨」と書く。“  御厨  ”とは、神に捧げる料理を作る場所すなわち神の厨房ということ、そして、みくりが池の水は立山権現に供えられて神に捧げる料理を作る際に使われたという言い伝えがあり、その言い伝えが「みくりが池」という池名になった由来である。

 みくりが池は、室堂ターミナルから西北に500mほどのところにあり、室堂平で最大・最深の池である。面接は約30,000㎡、池の深さは15mほど、池の周囲の長さは631m。春山の残雪期には完全氷結していることもあり、夏山シーズンに入っても一部で氷結が見られることもある。秋山の紅葉の時季には、立山三山の三段紅葉を水面に映す絶景スポットになる。立山火山の火口湖であり、周辺には「みどりが池」や「りんどう池」、「血の池」などの火口湖群が点在していて、池の北西の畔の標高2,430m地点には日本最高所の温泉宿である山荘「みくりが池温泉」がある。

 みくりが池温泉は、宿泊、食堂、喫茶、日帰り入浴の利用が可能で、ゆっくりと山々を眺めながら温泉に浸かれる展望内湯が男女別々にあり、その温泉の源泉は地獄谷、白く濁る硫黄の香りの掛け流しの湯が心身をまったりと癒してくれる。

 みくりが池1周の散策コースは設置されている遊歩道の進み方次第では幾通りもあるが、ここで紹介するオススメのコースは、まず室堂ターミナルから少し足を延ばし、みくりが池の南岸にある展望園地へ進む。そこからみくりが池の湖畔を時計回りに進行、やや急な石段の遊歩道を下り、池の水面に映る立山を間近に見ることができるビュースポットに着いたら地獄谷の方へは行かず、眼前に建つ山荘みくりが池温泉方面へ前進、みくりが池温泉を横切ったら閻魔台( えんまだい )へ、それから血の池を眼下に見える緩やかなアップダウンが続く遊歩道を進み、みどりが池の脇を通って広々と拡がっている山稜を眺めながら立山室堂山荘の前へ、その辺りから平坦な石畳になっている遊歩道をのんびり歩いてトレッキングの起点とした室堂ターミナルへ戻ってフィニッシュ。このみくりが池1周の散策コースは、歩くペースや小休止の取り方などで所要時間は変わるが、何かアクシデントがあったり、よほどの悪天候でもない限り、概ね1時間30分もあれば気軽に周れる。しかし、気軽なトレッキングとはいえ、室堂平は真夏でも涼しい高山にあり、山の天気は変わりやすいから、くれぐれも天候の変化には用心が必要である。

       

 今回は、前回同様、映画に関する記事ではなく、もう5年と4ヵ月ほど前の平成29年の11月に、みくりが池温泉60周年を祝して開催された「みくりが池温泉OBOG会」に出席してきたときのこと ( みくりが池行き帰りの道中でのことも含む ) を、そのときに撮った写真数枚を用いてお伝えします。

 私、すッごぉ~く長い間フリーターをしていたことがありまして、そのすッごぉ~く長い間フリーターをしていた頃の間に、どのくらいだったかは正確に記憶していないけど、かなりの年数みくりが池温泉でスタッフの一員として働かせていただき、立山には想い出がいっぱいあるですよ。

 富山へ向かう途中、ちょろっと寄った道の駅「甲斐大和」では鮮やかな紅葉を目にして、秋だなぁって思ったです。けど、その翌々日、立山の室堂に来てみると辺り一面は雪に覆われていて、いきなり真冬へ突入だーッ ってなふうになり、さすが標高2,000mを超える山の上は別世界 と感心したです。

みくりが池温泉テラスからの眺め【平成29年 ( 2017 ) 11月5日】

 立山日本三霊山に選定されているし、周りには浄土山とか大日岳という山などがあったりすることから、私は立山に足を踏み入れると、チラリとではあるけど、天国と地獄を思い浮かべたりする。

 で、天国と地獄についてですが、たまたま今読んでいる小説に天国と地獄のことを登場人物が語るってところがありまして、そこを読んだときに私は「うーん……」と少し考えさせられ、考えさせられつつも胸がジーンとなり、その箇所というのは下記の通りです。

 

 運転手の話し方は感情を押し殺すように淡々としていて、その響きが余計哀しさを胸の奥まで運んでくる。

「宗教のことはよく分かりませんが、人は死んだ後、善人は天国へ悪人は地獄へ行くと申しますでしょう、でも私はどんな人も天国へ行くのだと思います」

「悪人も天国へ?」

「はい、地獄というのは、人の心の中にだけあるものなのではないでしょうか? 私はそう思います」

 その通りかもしれない。妬みや強欲、そういった醜いものが、人の心には渦巻いている。

「妻が言っていたように、人は亡くなって星になるのなら、それは空へ昇るということですものね。空には天国しかありません。それに……過ちを犯したとはいえ、娘が地獄に堕ちたと思うのは、親として忍びないです。たとえどんな小さな星だとしても、すべてを許され、光っていると信じたいですから……」

 運転手にとって、二十年以上経った今も、娘を失った悲しみは鋭い棘となり心の襞に刺さっている。

       双葉文庫 森 浩美 著「家族の言い訳」収録「星空への寄り道」より抜粋

 

「星空への寄り道」、なかなかグッドなタイトルですね。星空といえば、ガスったりしていない立山の夜空は、めっちゃキレイです 私、みくりが池温泉で働かせていただいていた頃、晴れている夜にはよく星空を見にエンマ台へ行っていました。天の川銀河はくっきり大きく見えるし、ヤバイって思えるほど、ホント星がいっぱい見られるんです

 で、ここでまた森浩美さんの「星空への寄り道」からの抜粋になるのですが、その作中に“ 頭の上には星空というより宇宙が広がっていた。 ”という文があり、そこのところを読んだとき、「へぇ、やっぱり小説家はうまい表現するなぁ」と私は思ったです。

 森浩美さんの「家族の言い訳」っていう短編集は良いですよ。アレ? 本の宣伝みたいになっちゃった。もとい、なにはともあれ立山は良い所ですよ。

 あ! そうそう、それからね、藤子・F・不二夫のSF短編作品「宇宙人」の中で登場人物が夜空を見上げて星に願いをっていうようなところがありまして、それが下のカットなのですが、この場面が私は大好きです。

    

 おっと、また脱線してしまいました。話題を立山に戻します。

 立山。私が初めて立山・室堂の土を踏んだのは、もう30年以上も前のことになり、20半ば過ぎぐらいだったと思います。それがいつだったかの記憶は曖昧なのですが、立山・室堂からの眺めを初めて目の当たりにしたときの感動は鮮明に覚えています。そのとき、私は「うわあ、すッげえ 日本にもこんな雄大な景色が拡がるところあったんだ、映画やテレビで見る外国の山岳観光地みたいじゃん」と思って目を見開きました。

 で、で、で、くどいようですが、立山は本当に良い所です。

 5年と4ヵ月ほど前の平成29年の11月に開催された「みくりが池温泉OBOG会」は、懐かしい人たちとぺちゃくちゃいろんなことを語り合ったりして、楽しい宴でした。

 5年……若い頃は5年前といえば随分と昔のことのように思えたものだけど、この頃では5年前なんて最近のことって思える。時間の感覚は年齢によって変化するものですね。

 と、それはさておき、「みくりが池温泉OBOG会」の翌日、見渡す限り雪が積もっている室堂の景色を眺めながらみくりが池周辺をぐるりと回った後、立山黒部アルペンルートを利用して下界へ降り、電鉄富山立山駅の無料Pに停めておいた愛車のダイハツハイゼットに乗り込んで帰路に就きました。ちょろちょろと寄り道をするのが好きな私は帰る道すがら、道の駅「信州 蔦木宿」で小休止したり、入笠山 ( にゅうがさやま or にゅうかさやま ) へ行ったりしたですよ。

 富山へ向かう途中に寄った道の駅「甲斐大和」で鮮やかな紅葉を目にした、同様に、帰途に寄った道の駅「信州 蔦木宿」でも鮮やかな紅葉を見ること出来ました。入笠山の山頂からはですね、八ヶ岳そのほかの山々に富士山もくっきりと望むことが出来ました。

【入笠山】

 入笠山は、長野県の中西部 (  長野県伊那市諏訪郡富士見町  ) にある赤石山脈 (  南アルプス  ) 北端の標高1,955mの山。その山頂からは、南・中央アルプス八ヶ岳はもとより富士山や、遠くは北アルプスなども眺められる。

 

画像添付データ容量がオーバーしてしまった都合により、まだまだ画像を張り付けるつもりでいたのですが、今回これからラストまで文章だけとなります。ちなみに、画像添付データ容量オーバーの問題がクリアーされない場合、このブログは今回をもって終了ってことになるかも知れません。

 

 今回は、なんだか無理くり雑報を詰め込みすぎちゃったって感じ。次回は、ボリューム少な目にまとめようと思います。とにもかくにも今回もご高覧いただき有り難う御座いました。m ( _ _ ) m

 では、失礼します。

 ごきげんよう

潮風に吹かれて