潮風に吹かれて

Goです!  海辺に住んでいます。そんなことから、このブログのタイトルを「潮風に吹かれて」としました。  映画を観ること、どこかへぶらっと出掛けること、それから山歩きすることが好きです。ブログ「潮風に吹かれて」では映画を観ての感想や山行をふくむ旅先での出来事などをネタにした記事を発信していきます。    つたない文章で読みづらいと感じられることがあると思われますが、なにとぞヨロシクです! m( _ _ )m

潮風に吹かれて

vol.18 希望への旅 ∞ 繰り返す人類

潮風に吹かれて

映画ヴォイジャー

原題: Voyagers 製作国:アメリカ合衆国・イギリス・チェコルーマニア合作

劇場公開日:2022年 3月25日(日本) 上映時間:1時間48分

監督:ニール・バーガー 脚本:ニール・バーガー

キャスト:クリストファー(タイ・シェリダン)

        セラ(リリー=ローズ・デップ)

        ザック(フィオン・ホワイトヘッド)

        リチャード・アリング(コリン・ファレル)

     フィビー(シャンテ・アダムス)

     その他……

 

解説・あらすじ  近未来。環境汚染が進んだ地球は人類存亡の危機にさらされていた。観測により地球に代わる移住可能な惑星が発見されたが、そこに到達するには86年もの星間航行期間が必要だった。太陽系外の新天地へ向かう宇宙船ヒューマニタス号の乗員は、訓練を受けた30人の子どもたちと、子どもたちの世話役兼教官のリチャード ( コリン・ファレル ) だった。子どもたちは船内で成長して子孫を残し、希望の惑星に到達するのは孫の世代となる予定。子どもたちはリチャードに従い、人類存続の計画は順調に進んでいく。それから10年後、クリストファー ( タイ・シェリダン ) とザック ( フィオン・ホワイトヘッド ) は毎日飲む薬によって人間としての欲望が抑制されていることを知る。彼らは薬の服用をやめ、やがて多くの乗員たちは本能の赴くままに行動するようになり、ある事件をきっかけに船内の統制が崩壊していく……。

 アメリカ合衆国・イギリス・チェコルーマニア合作の2021年に製作された、宇宙船という閉ざされた空間で成長していく若者たちの狂乱を描いたSF映画。監督は「ダイバージェント」のニール・バーガー

 レンタルDVDで映画「ヴォイジャー」を観ました。

 作品鑑賞後、種の存続を図るために新天地探究の旅を人類は永久に続けるのだろうな……と思いました。

 映画批評サイトのレビューによる本作の評価は、なかなか手厳しいものが多く、芳しくない傾向にあるように受け取れます。でも、映画「ヴォイジャー」を観て、私は面白かったです 

 さて、それでは「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーです。

 今回は、イラスト付きショートエッセイ ( のようなもの ) 「遠い夏の思い出」です。

Goです! の“ 昭和あの日に帰りたい ”No.8「遠い夏の思い出」

 イラスト付きショートエッセイ( のようなもの )「遠い夏の思い出」は“ 第36回 とっておきのワンシーン ”という公募に応募して入選したイラスト付きショートエッセイ( のようなもの )「遠い夏の思い出」の文章をプチ書き改めたリニューアル作品です。

 あ、ちなみに、「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーは次回で最終回です。

 じゃ、またね。

 ごっきげんよ~ッ

vol.17 手持ちカードをどう切るかの分岐点

潮風に吹かれて

映画マイ・ブルーベリー・ナイツ

原題: My Blueberry Nights 製作国:香港・フランス合作

劇場公開日:2008年 3月22日(日本)

上映時間:1時間35分 監督:ウォン・カーウァイ

原案:ウォン・カーウァイ

脚本:ローレンス・ブロック / ウォン・カーウァイ

キャスト:エリザベス(ノラ・ジョーンズ)

        ジェレミー(ジュード・ロウ)

        アニー・コープランド(デヴィッド・ストラザーン)

        スー・リン・コープランド(レイチェル・ワイズ)

     レスリー(ナタリー・ポートマン)

     その他……

 

解説・あらすじ ニューヨークのとあるカフェ。失恋したばかりのエリザベス ( ノラ・ジョーンズ ) は、その店に出入りするようになる。カフェのオーナー、ジェレミー ( ジュード・ロウ ) は店のカウンターに毎晩ブルーベリー・パイを用意してエリザベスを待つようになる。エリザベスは、ジェレミーと交わす会話と彼が焼くブルーベリー・パイによって、少しずつ心が慰められていく。二人の距離が縮まったかに見えた或る日、エリザベスは元カレが新しい恋人といるのを見てしまい、彼女は独り旅に出る。ニューヨーク➡メンフィス➡ラスベガスと、各地で仕事をしながらバスでアメリカを横断していくエリザベスは、その先々で愛を求めつつ愛に傷つく人々と出逢い……。

 「恋する惑星」のウォン・カーウァイ監督が初めて英語圏で撮り上げた、第60回カンヌ国際映画祭のオープニング作品。

 主演はグラミー賞受賞歌手のノラ・ジョーンズジュード・ロウナタリー・ポートマンら豪華な出演陣も話題になった。

 

 映画「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を、ざっと16年ぶりに観ました (  DVDで  )。

マイ・ブルーベリー・ナイツ」、どんな映画だったかな? ノラ・ジョーンズジュード・ロウが共演していて、ナタリー・ポートマンも出演しているラブストーリーをちりばめたロードムービー。おぼえているのはそのくらいで、ほぼほぼ初めて観るような感覚だったから、DVDを再生させる私はプチわくわく気分でした。

 ああ、こういう話の作品だった。ひさしぶりに「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を観た私、物語の内容はさておき、映像の色合いが美しいって事と出演している役者の演技力に感心しました。特にナタリー・ポートマン、彼女は「マイ・ブルーベリー・ナイツ」と同時期に日本で公開された「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」という映画にも出演しているのだけど、前者の映画と後者の映画とでは個性がまったく違う人物を演じていて、作品によってこうも別人に扮することが出来るなんて凄い と唸っちゃったもんね。俳優陣がしっかりしていると、それだけでも映画は見応えのあるものになる。「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を再鑑賞した私、そんなふうに思いました 

 さて、それでは「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーです。

 今回は36年前の辰年・昭和63年 ( 1988  ) をサクッと振り返ります。36年前、あなたはどこで何をしていましたですか? 36年前? そんな昔、まだ生まれてませ~ん。と、そういう方もいらっしゃるかもしれませんね。f ( ^_^ ; )

 じゃ、またです。

 ごっきげんよ~ッ






vol.16  城崎 ♨ ~ 城 めぐり

潮風に吹かれて

 今回のトップは、映画についてはちょこっとで、16年前にプライベートで巡った3つの城 ( 姫路城・犬山城名古屋城 ) の紹介です。

 単なるワタクシ的プチ昔ばなし、そんなものになりますが、記事ネタを記述するに当たって遠く過ぎ去った記憶をたぐらせます。

 では、ところどころ古ぼけている曖昧な記憶をぐいーっと引き戻します。

 平成19年 ( 2007 ) の11月中旬から翌年の3月下旬まで、志賀直哉の小説「城の崎にて」の舞台になった城崎温泉にある小さな旅館で私は働いていたことがあります。住み込みの短期アルバイトでした。冬場の城崎温泉といったらズワイガニ ( 松葉ガニ・越前ガニ ) なのですが、調理補助係として雇われたのに蟹をさばけない私は、小さな旅館の厨房ではニンジンやらネギやら野菜ばかり刻んでいて仕事中ズワイガニに手をふれることは1度もありませんでした。つまり私は……あまり使えない調理補助だったのです。けれども、書き入れ時で猫の手も借りたいくらい忙しかったからなのでしょう、途中で首になることはありませんでした。

 小さな旅館バイト期間中の2月19日、仕事OFFで「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」という映画を観に姫路へ行きました。で、その映画鑑賞後に姫路城へ寄ったのでした。

 犬山城名古屋城へ行ったのは、旅館バイトの契約期間満了後に愛知県在住の友人と会うことになり、その友人宅を訪ねるついでの3月27・28日でした。

 城を巡った3/27 ( 犬山城 )・28 ( 名古屋城 ) は両日とも晴天に恵まれて、満開の桜の花の下、陽光に映える城はアメージングでありました。

 城崎は兵庫県北部( 豊岡市城崎町 )の日本海に面した関西有数の温泉街。

  • 姫路城

 所在地: 兵庫県姫路市

 姫路城は、江戸時代初期に建てられ、国宝や重要文化財に指定されている。また、平

 成5年の12月には、奈良の法隆寺と共に日本で初のユネスコ世界文化遺産に登録され

 た。

 所在地: 愛知県犬山市

 犬山城は、室町時代の天文6年( 1537 )、織田信長の叔父・信康によって建てられた。

 天守は現存する最古のものである。周辺には、木曽川犬山城下町の古い町並み、明

 治村等々の多くの観光スポットがある。

 所在地: 愛知県名古屋市

 名古屋城は、江戸時代の慶長20年( 1615 )、徳川家康によって建てられた。「名城 ( 

 いじょう )」、「金鯱 ( きんしゃちじょう・きんこじょう )」、「金城 ( きんじょ

 う )」の異名を持ち、城郭として国宝第1号に指定された。大阪城、熊本城と共に日 

 本3名城に数えられ、伊勢音頭では「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ、尾張名古屋

 は城でもつ」と詠われている。

 

 さて、ここから第6回目の「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーです。

 今回は「The流れ者」という読み切り漫画です。ブログにアップするために描き下ろしたものではなく、これまでに多くの懸賞付き漫画公募へ応募していて、結果すべてのところで落選っていう黒歴史あり旧作を、ここでで発表する用にプチ描き直したってものです。ま、リメイクしたところで箸にも棒にも掛からぬ出来の作品と思われますが、よろしかったら「The流れ者」ご覧ください。

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  次回も「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」どうぞおッ楽しみにィ

  んじゃ、ごっきげんよ~う。 \( ^o^ )















vol.15 光を求めて……

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映画真夜中のカーボーイ

原題: Midnight Cowboy 製作国:アメリカ合衆国

原作:「真夜中のカウボーイ」(ジェームズ・レオ・ハーリヒー)

劇場公開日:1969年 10月18日(日本)

上映時間:2時間1分 監督:ジョン・シュレシンジャー

音楽ジョン・バリー 挿入歌:「うわさの男」(歌:ニルソン)

キャスト:ジョー(ジョン・ヴォイト)

        ラッツォ(ダスティン・ホフマン)

        キャス(シルヴィア・マイルズ)

        オダニエル(ジョン・マクギヴァー)

     シャーリー(ブレンダ・ヴァッカロ)

     タウニー(バーナード・ヒューズ)

        サリー(ルース・ホワイト)

     アニー(ジェニファー・ソルト)

     その他……

 

解説・あらすじ 自身の肉体と美貌を武器に金持ち女性の相手をして富と名声を手に入れようと、テキサスの片田舎からニューヨークに出てきた青年ジョー ( ジョン・ヴォイト ) 。カウボーイスタイルに身を固めた彼は女を引っ掛けて金を要求するが、逆に金をふんだくられる。その女は名うての娼婦だったのである。現実は厳しく、カウボーイを気取る彼の夢は遠のいていくばかり。そんなジョーの前に、足の不自由な詐欺師ラッツォ ( ダスティン・ホフマン ) が現れる。2人は共に底辺から這い上がろうともがくうちに奇妙な友情で結ばれていくが、ラッツォは深刻な病に侵されていた。日増しに病状が悪くなっていくラッツォは温暖なフロリダ移住の夢を語る。ジョーは、ラッツォの願いを叶える為、男色の学生の相手をしたり商用でニューヨークに来た男のホテルに行ったりして金を稼いだ。そしてジョーとラッツォの2人は、太陽と新しい生活を求めて、マイアミ行きの長距離バスに乗ってフロリダへ向かうが……。

 舞台出身のジョン・ヴォイトと映画「卒業」でスターになったダスティン・ホフマン共演によるアメリカン・ニューシネマの名作。ジェームズ・レオ・ハーリヒーの小説「真夜中のカウボーイ」をウォルド・ソルトが脚色。監督はジョン・シュレシンジャー。カウボーイというアメリカの〝 これぞ男 〟という神話を崩壊させる〝 ヒーロー不在 〟の青春映画。第42回アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚色賞を受賞した。

 本作品の邦題は本来ならば「真夜中のカウボーイ」であるが、当時ユナイト映画 ( ユナイテッド・アーティスツの日本法人 ) の宣伝部長であった水野晴郎が「都会的な雰囲気を演出したかった ( Car = 自動車 = 都会の象徴 ) 」ことを理由に「カーボーイ」としたものがそのまま邦題となった。また、本作品の挿入歌は当初ボブ・ディランにオファーしていたが間に合わなかった為、ニルソンが歌う「うわさの男」が使用されることになった。

  

 映画「真夜中のカーボーイ」を私が初めて観たのは、かれこれ40数年も前で、15か16の頃でした。当時、日曜日と水曜日と金曜日 ( だったかな?  ) の各曜日いずれも異なる民放テレビ局で、夜9時くらいから映画を放映する番組がやっていて、その3つの映画番組のどれかで私は「真夜中のカーボーイ」を初めて観たのです。

 映画「真夜中のカーボーイ」、15か16の私には話の内容が難しいと感じられました。だからだったのでしょう、作品ストーリーは記憶に薄く、挿入歌として用いられたニルソンが歌う「うわさの男」だけが印象に残りました。

 軽快なメロディで心地よく響く「うわさの男」、その歌が強く心に残ったのは曲が良いというのはもちろんですが、ほかにちょっとしたことがありました。それはですね、本当にちょっとしたことですけど、「ああ、そういうことってあるね」と思われるようなアルアル話なので、どういうことだったか書き付けておきます。

 私が初めて映画「真夜中のカーボーイ」を観た頃、その時はまだ誰が歌う何て曲だか知りませんでしたが、ニルソンが歌う「うわさの男」を使用するビールのCМ ( 銘柄はキリンのライトビールだったと思う  ) がテレビで流れていて、そのコマーシャルを見るたびに「このCМで使われているBGMは何て曲だろう? いい歌だなぁ」と私は思っていたから、その曲が「真夜中のカーボーイ」作中で流れるのを聞いたときには「あッ あのCМで使われている歌だ !! 」と、探し物を見つけられたときのような嬉しい気持ちになりました。そんなことからその挿入歌が強く記憶に残ったのです。

 数年後、高田馬場だったか飯田橋だったか東京のどっかの名作座 ( 新しい映画を初めて上映する封切り館ではなく、古い作品を上映する映画館で、いわゆる二番館  ) リバイバル上映されていた「真夜中のカーボーイ」を観ました。その時の私は20いくつかになっていて、15か16の頃よりは物語の筋が理解できました。「ふーん、現代社会の影の部分をあぶり出すような話だったんだ」と思いました。作中、20いくつかになって再び観た時に気づいたことなのですが、ニューヨークに住む貧困層の人たちの中で、輸血用の血液を提供することによって金を得る人々の姿が映されます。その場面を見た時、エイズ蔓延の一因を垣間見たように感じられてゾッとしたことを覚えています。私が東京のどっかの劇場で「真夜中のカーボーイ」を再び観たのは80年代の半ばぐらいだったかな、その頃エイズが巷でクローズアップされるようになり、新型コロナのように緊急事態宣言が発令されるほどの騒ぎにはならなかったものの世界は一時期エイズによって恐怖に包まれた。映画「ジャイアンツ」( 1956年  ) エリザベス・テイラージェームズ・ディーンと共演したロック・ハドソンもイギリスのロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーも死因はエイズ感染だったもんね……。

 ま、映画に限らず読書とかもそうなんだけど、10代や20代や30代……と、同じものでも世代・年代によって見方って変わったりしますね。

 で、今ふと思ったんです。初老になった私は「真夜中のカーボーイ」をどう受け取るだろうかって。そんなふうに思ったから、おそらく私は近々その映画をちょー久し振りに観るでしょう ( やっぱいいやって気が変わって観ないかも知れない  ) 。f ( ^_^ ; )

 ところで、もう2月ですね。けど、まだ寒い。ああ、早く暖かくならないかな。春が待ち遠しいですゥ。

 さて、「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーです。

 今回は48年前の辰年・昭和51年 ( 1976  ) にスポットを当てて、その当時の様子をサクッと振り返るですよ。薄っぺら~くサクッとね。

 じゃ、またね。

 ごっきげんよ~ッ

vol.14 ロボットの動きが凄いんです!

潮風に吹かれて

映画リアル・スティール

原題: Real Steel 

原作:リチャード・マシスンの短編小説「四角い墓場」( 原題: Steel )

原案:ダン・ギルロイ / ジェレミーレヴェン

製作国:アメリカ合衆国

劇場公開日:2011年 12月9日(日本) 上映時間:2時間07分

監督:ショーン・レヴィ 脚本:ジョン・ゲイティンズ

キャスト:チャーリー・ケントン(ヒュー・ジャックマン)

     マックス・ケントン(ダコタ・ゴヨ)

        ベイリー・タレット(エヴァンジェリン・リリー)

        フィン(アンソニー・マッキー)

     リッキー(ケヴィン・デュランド)

        デブラ・バーンズ(ホープ・デイヴィス)

        マーヴィン・バーンズ(ジェームズ・レブホーン)

       その他……

 

解説・あらすじ リモコンで遠隔操作されたロボットがバトルを繰り広げる西暦2020年、プロボクサーからロボット格闘技に身を転じたチャーリー ( ヒュー・ジャックマン ) は、スクラップ寸前のロボットを闇の試合に出場させて一攫千金を夢見ていた。そんな或る日、離婚のため離れて暮らしていた11歳の息子マックス ( ダコタ・ゴヨ ) を預かることになる。マックスは最愛の母を亡くし、深い悲しみを抱えていた。慣れない父子の共同生活は険悪な雰囲気に包まれていたが、廃品置き場でATOМという旧式ロボットを見つけたことをきっかけに、2人は少しずつ絆を取り戻していく。チャーリーは、ATOМに自分の技を教え込み、闇ではないロボット格闘技に参戦するようになる。やがて最強ロボットとの対戦が決まり、チャーリーとマックスはATOМと共に大舞台の試合へ向かう。果たして彼らは栄光を手に入れられるのか? ……。

 リチャード・マシスンが1958年に発表した短編小説「四角い墓場」を原作とし、それを基にダン・ギルロイが執筆したオリジナル脚本を2005年にドリームワークスが85万ドルで購入した。スティーヴン・スピルバーグロバート・ゼメキスが製作総指揮を務めるSFアクションエンターテインメント。監督は「ナイト・ミュージアム」シリーズのショーン・レヴィ

     

 映画「リアル・スティール」は、すッごく面白いです。

 どういうふうに面白いかというと、物語の舞台はロボット格闘技が人気を呼んでいるという近未来 ( 本作が劇場公開された2011年時点での『近未来』 ) アメリカで、ちょっとワケありの親子 ( 父親と息子 ) に廃品処理場で拾われたスクラップ同然のロボットが、予想に反してロボット・ボクシングで勝ちつづけ、やがてはロボットのボクシングチャンピオンと対戦することになり、そこへ至るまでに親子の絆を深める……と、話のプロットはきわめて有りがちなものですが、この映画のロボットの動きに目を見張るものがあり、随所でCGをふんだんに使っているであろうに、スクリーンを観ていてそれを少しも感じさせないところ。目の前で繰り広げられるロボットの格闘技、それに夢中にさせられる映像が新鮮で、こりゃスゲエ と視覚的に満足させられます。

 とにかく始まりから終わりまで「リアル・スティール」は退屈させられることがありません。

 この年末年始に楽しい気分にさせてくれる映画でも観ようかな、そのように思われましたら「リアル・スティール」オススメです。

 ここまではオリジナル小冊子「気ままにシネマ」収録コラム「ロボットの動きが凄いんです」を加筆&修正しました。

 

 では、ここから第4回目の「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーです。今回も4コマ漫画で~す。

 ここにアップした4コマ漫画「まんが道」は“トキワ荘 マンガ地蔵杯 4コマまんが大賞 ”に入選した4コマ漫画「まんが道」を改めて描き直したリニューアル作品です。

 

 ところでクリスマス、過ぎちゃいましたね。

 クリスマス過ぎちゃったけど、メリークリスマス f(   ^  0 ^  ; )

 来年もヨロシクです。m(   _   _   )m







vol.13 悪夢のような世界でも住めば都?

潮風に吹かれて

映画未来世紀ブラジル

原題: Brazil 製作国:イギリス / アメリカ合衆国

劇場公開日:1986年 10月10日(日本)

上映時間:2時間22分(20世紀フォックス版)

        2時間11分(ユニバーサル・ピクチャーズ版)

監督:テリー・ギリアム

脚本テリー・ギリアム / トム・ストッパード / チャールズ・マッケオン

キャスト:サム・ラウリー(ジョナサン・プライス)

     アーチボルド・ ハリー ・タトル(ロバート・デ・ニーロ)

        ジル・レイトン(キム・グライスト)

        ジャック・リント(マイケル・ペイリン)

     アイダ・ラウリー夫人(キャサリン・へルモンド)

        スプーア(ボブ・ホスキンス)

        ダウザー(デリック・オコナー)

        その他……

 

解説・あらすじ    舞台は、国を統括する巨大組織・情報省によって国民が徹底的に管理されている、どこかの国。  ―   ダクトが張り巡らされた近未来の街では、全体主義的な政府に対する爆弾テロが頻発していた。そんな中、情報省のコンピューターがテロの容疑者「タトル」を「バトル」と打ち間違え、テロとは無関係なバトル氏が強制連行される。その一部始終を見ていた女性・ジル ( キム・グライスト ) は誤認逮捕だと役所に訴えるが、全く取り合ってもらえない。一方、情報省に勤めるサム ( ジョナサン・プライス ) は、誤認逮捕の揉み消しを上司に命じられ、その任務を遂行するために神経をすり減らしていた。情報省の責任回避をどう図ろうかと試行錯誤している小役人サムは、自分が翼を持つ騎士になって囚われの美女をさっそうと助けるという夢を夜ごと見るようになっていたが、その夢の中に出てくる美女と情報省に抗議に来ていたジルがそっくりだということに、ある時ふと気づく。その後日、自宅の暖房ダクトが故障したことから非合法のダクト修理屋を名乗るテロリストのタトル ( ロバート・デ・ニーロ ) と出会ったサムは、タトルの影響を受けて心の中の何かを弾かせた。ジルは先の抗議により情報省に追われることになり、そんな彼女を救うため、サムは省内の機密を持ち出してしまう。果たしてサムは夢の中の騎士のようなヒーローになれるのか? ……。

 ジョージ・オーウェルの小説「1984年」が映画の一つの題材になっている本作の制作中のタイトルは「1984 1/2 」だった。また、本作のヴィジュアル・スタイルに関しては「フェデリコ・フェリーニの映画『8 1/2 』にも影響を受けている」と、この映画を撮ったテリー・ギリアム監督は語っている。「企業と政府の体制を維持するために如何にテロリストが必要とされるか、という『ブラジル』(『未来世紀ブラジル』) のテーマが現代アメリカの問題に重なる。戦争を正当化するためにテロが用いられているところなどそっくりだ」と発言しているギリアムは、この映画について「『1984年』にインスパイアされているが、オーウェルの小説を再現するのではなく、今日的な視点から未来を描いたものである」と語ってもいる。そしてギリアムは、この映画を、「バンデットQ」( 1981年 ) に始まり「バロン」( 1989年 ) で終わる≪3部作≫の2作目、と称している。ちなみに、これら3作の共通テーマは、「無様なほど統制された人間社会の狂気と、手段を選ばずそこから逃げ出したいという欲求」とのこと。

 ここまで本作について書き記してきたことをサクッとまとめると、テリー・ギリアム監督が撮った「未来世紀ブラジル」は、徹底的に情報管理された近未来社会の恐怖と狂気、そこから抜け出そうともがく人間を、奇想天外な世界観と痛烈なブラックユーモアで描いたSFカルト映画っていうふうになる。

 この映画で、ロバート・デ・ニーロは当初ジャック ( 情報省に勤めるサムの同僚 ) 役を希望していたが、ギリアムはすでにその役をマイケル・ペイリンに決めていたので、デ・ニーロはテロリストのタトル役を演じることになった。また、この映画にはギリアム監督の次女が、マイケル・ペイリン演じるジャックの娘役でワンシーンに登場している。

 と、「未来世紀ブラジル」こぼれ話を記述したところで今回の≪解説・あらすじ≫は幕とする。

  

 映画「未来世紀ブラジル」が日本で劇場公開された年の10月、私は22歳でした。当時の私はロバート・デ・ニーロの大ファン ( 今も彼は好きな役者であるけれど、現在は『大』が付くほどのファンではない ) で、デ・ニーロが出演している作品は片っ端から観たいと思っていた私は、「未来世紀ブラジル」にデ・ニーロが出ていることを何かで知ると、誰が撮った作品とか話の内容とか、そういうことはチェックせぬまま「これ、観る」と決め、「未来世紀ブラジル」が封切られて間もなくに、デ・ニーロの演技、それ見たさだけで、「未来世紀ブラジル」を観に映画館へ行きました。

 ロバート・デ・ニーロが出演しているってこと以外は何も知らないで観た「未来世紀ブラジル」、鑑賞後の感想は、すっげえ怖い映画だなぁ……というものだったと記憶しています。何が怖いって感じたかというと、こんな世の中になったらイヤだなって思う場面が「未来世紀ブラジル」には数々あるのですが、「こりゃチョー恐ろしい」と私が一番コワイって感じたのは、作中さりげなくブラックユーモア的に描かれている≪無関心≫というものです。どういう無関心かというと、街中で何か騒動があってもそこを往来する人々は何事も起こっていないかのように知らんぷりで通り過ぎて行く、そういうような無関心です。その他大勢のモブキャラ達が「自分に関係ない事や見ず知らずの人の事は放っておけばいい」というように振る舞っているシーンは随所にちりばめられていたと思います。人の情けが微塵もない社会ってどうなんでしょうね? そういう世の中をクールというふうに受け止めて「別にいいんじゃない」と考える方々もおられるでしょう。対人関係って難しいもんね、それの煩わしさに辟易してホント人づきあいって面倒って思うことある……でもさ、社会全体に≪無関心≫が蔓延していて氷のように冷たく感じられるだろう世の中よりは、ちょっと厄介であっても人と人とが適度に関心を寄せ合って義理人情が垣間見られるっていう暮らしのほうがイイなって、寒がりで冬よりは夏のほうが好きっていう私は思う。あ、冬よりは夏のほうが好きってだけで、暑いのウェルカムというのではなく、猛暑や酷暑は御免だよ。ん、何を言ってるのって思っています? ええっと、暑すぎるのは御免、それっていうのは、「多少のお節介はOK。でも、べったりと干渉されるのはノーサンキュー」と、そういうことです。

 まあ、とにもかくにも「未来世紀ブラジル」を観たワタクシは、悪夢のような世界でも住めば都? と、そんなことを考えさせられたりもして、怖い作品だなって思ったのでありました。

 映画「未来世紀ブラジル」について、おしまい。とっぴんぱらりのぷう。

 

 では、ここから第3回目の「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーです。今回は4コマ漫画「路地での思い出」です。

 じゃ、またね。ごきげんよう  \( ^ 0 ^ )

vol.12 見た目なんか気にしてちゃダメ!

潮風に吹かれて

映画「ヘアスプレー」

原題: Hairspray

製作国:アメリカ合衆国 / イギリス

劇場公開日:2009年 10月20日(日本)

上映時間:1時間56分 監督:アダム・シャンクマン

脚本レスリー・ディクソン

キャスト:トレイシー・ターンブラッド(ニッキー・ブロンスキー)

      エドナー・ターンブラッド(ジョン・トラボルタ)

      ウイルバー・ターンブラッド(クリストファー・ウォーケン)

      ベルマ・フォン・タッスル(ミシェル・ファイファー)

     アンバー・フォン・タッスル(ブリタニー・スノウ)

     リンク・ラーキン(ザック・エフロン)

     その他……

 

解説・あらすじ  ジョン・ウォーターズ監督が1988年に発表した青春映画は、2002年にブロードウェイでミュージカル化され、トニー賞8部門を受賞。そのミュージカルをジョン・トラボルタクリストファー・ウォーケンミシェル・ファイファー等々の豪華キャストで再映画化された本作は、ジョン・トラボルタが特殊メークで巨体の女性を演じたことも話題になった。

 1960年代の米メリーランド州ボルチモア、ヘアスプレー企業が手掛ける人気テレビ番組「コニー・コリンズ・ショー」に夢中なトレイシー ( ニッキー・ブロンスキー )は、ぽっちゃり太めの女子高生。或る日、彼女は番組レギュラーメンバーのオーディションが開催されることを知り、憧れのリンク ( ザック・エフロン )と踊ることを夢見て番組オーディションに喜び勇んで挑戦するが……。

     

「ヘアスプレー」という映画、これは超オススメです 明るくて楽しい、観ていて元気を一杯もらえる作品です。

「ヘアスプレー」の舞台は、ロックンロール花盛りし頃の1960年代のアメリカの地方都市。主人公はダンスに夢中なティーンエイジャーの「おデブ」な女のコ。その女のコのお母さん役をジョン・トラボルタが特殊メークをして演じているのですが、その特殊メークがホント凄いんです

 女のコのお母さんは「超おデブ」で、その容姿を人に見られたくないとの思いから、もう何年もずうっと家に引きこもり状態。そんなお母さんを女のコは「見た目なんか気にしてちゃダメ 今はそんな時代じゃないの」と言って外へ連れ出します。

 「ヘアスプレー」は全編に明るい音楽が流れてダンスシーン盛り沢山の楽しい青春映画っていうだけではなく、おデブな女のコが超おデブで引きこもり状態のお母さんを外へ連れ出すというエピソード ( 外見で人を判断すること ) と絡めて、差別のない平等な世の中にしようと訴える社会派の一面もある優れた作品です。

 なので、「ヘアスプレー」をもしまだ観ていなかったら、是非ご覧になってください。

  ※ ここまではオリジナル小冊子「気ままにシネマ」収録コラム「見た目なんか気に

    してちゃダメ」を加筆&修正しました。

 

 さて、ここからは「Goです の“ 昭和あの日に帰りたい ”」のコーナーで第2回目の今回は、イラスト付きショートエッセイ ( のようなもの ) 「優しい笑顔」です。

Goです! の“ 昭和あの日に帰りたい ”No.2「優しい笑顔」

 では、どうぞ次回もお楽しみに

 ほな、まったねぇ~。\(   ^  0 ^   )




潮風に吹かれて